はじめに
毎年のようにやってくる台風。大雨や強風の音に、人間でさえ不安を覚えることがあります。特に一人暮らしの独身女性にとっては、不安感が強くなる夜もあるでしょう。そして、その不安はペットにも伝わってしまいます。
この記事では、台風の夜に犬や猫などのペットが怖がったときのケア方法を、実体験を交えながら詳しく紹介します。私自身も愛犬と暮らしており、「あの夜どう乗り切ったか」という体験談も織り交ぜてお届けします。
台風の夜、ペットが怖がるのはなぜ?
犬や猫が台風を怖がる理由は、主に以下の通りです。
- 大きな音
雨や風、雷の音が不規則に響き、ペットの聴覚を刺激します。特に犬は人間の約4倍も耳が敏感。私の愛犬は、風で窓がガタガタ鳴るたびにビクッとしていました。 - 気圧の変化
台風は急激な気圧の変動をもたらします。これが動物の自律神経に影響し、不安定な気分や落ち着きのなさを引き起こすといわれています。 - 飼い主の不安が伝わる
一人暮らしで台風を迎えると、私自身も正直怖さを感じます。その不安が声のトーンや仕草を通して、犬に伝わってしまうのです。
独身女性の一人暮らし体験談:台風の夜に愛犬と過ごした日
ここで、私が実際に体験したエピソードを紹介します。
エピソード
数年前、台風が直撃した夜のこと。
窓ガラスに叩きつける雨の音、強風で揺れる建物。私の小さなアパートは決して防音性が高いとはいえず、外の音がダイレクトに響きました。
愛犬は普段おっとりしているのですが、その夜ばかりは違いました。ソファの下に潜り込み、ブルブルと震え、私が近づこうとしても出てこないのです。
私も不安でしたが、「私がしっかりしなきゃ」と思い、照明を少し落とし、テレビをつけて自然な環境音を作りました。そして毛布を持ってソファの横に座り、一晩中なでて安心させたことを覚えています。
翌朝、台風が過ぎ去った後、愛犬はケロッとしてご飯を完食。ですが私は寝不足でヘトヘト(笑)。「ペットのために台風対策はもっと準備しておこう」と心から思いました。
ペットが台風を怖がるときの具体的なケア方法
1. 安心できる環境を作る
- カーテンを閉めて外の音や光を遮断
- ケージや毛布で囲った「安心ハウス」を用意
- テレビやラジオをつけて雑音を和らげる
私の体験上、環境を整えるだけでペットの落ち着き度はかなり変わります。
2. 飼い主自身が落ち着く
一人暮らしだとどうしても心細いですが、飼い主が不安そうにしていると、ペットはさらに敏感に察知します。
私は「大丈夫だよ」と穏やかに声をかけるようにしました。
3. スキンシップと声かけ
犬の場合はなでたり抱っこしたり、猫ならそっと近くにいてあげることが安心につながります。無理に抱こうとせず、ペットのペースを大切にしましょう。
4. グッズを活用する
ペットが台風の音や光に怯えるとき、専用のグッズを取り入れると驚くほど落ち着くケースがあります。
①サンダーシャツ(不安軽減ベスト)
概要:犬に着せることで体をやさしく圧迫し、安心感を与えることを目的に開発されたベスト。人間の「おくるみ」や「抱っこ」に似た効果を狙った仕組みです。
期待される効果:不安や恐怖を和らげるサポートグッズとして、雷や台風の音に敏感な犬に使われることが多いです。
注意点:すぐに効果が出るわけではなく、事前に慣れさせることが大切。必ずしもすべての犬に合うわけではないため、使ってみて様子を見る必要があります。
②フェロモン ディフューザー・スプレー・首輪
概要:母犬や母猫が子を安心させるときに分泌する「安心メッセージ」と呼ばれるフェロモンを再現した製品で、ストレス下にあるペットに安心感を与え、リラックスさせることを目的としています。犬用・猫用があり、ディフューザーやスプレー、首輪など、さまざまな形状で販売されています。
期待される効果:嗅覚からリラックス作用を与え、不安や緊張をやわらげるサポートになるとされています。
注意点:香りに敏感なペットは嫌がる場合もあるので、最初は少量から試すことをおすすめします。
【用途方法】
ディフューザー:コンセントに差し込むことでフェロモンを室内に拡散させ、広範囲に持続的に作用させます。
スプレー:車での移動前や、キャリーケースに入れる前などに、1~2回スプレーして使用します。
首輪:首輪に装着することで、常にフェロモンを周囲に放出し、外出時などにも効果を発揮します
③咀嚼できるおやつ・知育トイ
概要:長く噛めるガムや角、フードを入れられる知育トイ(コングなど)。噛むことでストレスを和らげ、集中することで外の音から気をそらせるのが目的です。
期待される効果:台風の音に意識が向きにくくなります。
注意点:飲み込むリスクや歯への負担に注意し、必ず安全に使用できるサイズ・素材を選択することが重要です。
まとめ:グッズはあくまで“サポート役”
台風の夜にペットが怯える姿を見ると、飼い主としては本当に胸が痛みます。
サンダーシャツやフェロモンスプレー、知育トイなどは、確かに「役立つことがある」便利なグッズです。けれども、すべての犬や猫に必ず効果があるわけではない という点は押さえておく必要があります。
結局のところ、ペットにとって一番の安心材料は 「信頼している飼い主がそばにいてくれること」 です。
「大丈夫だよ」と声をかけてあげたり、落ち着ける隠れ場所を用意してあげたりすることが、グッズ以上に大切なケアになります。
さらに、台風が来る前にできる準備(停電対策・水やフードの備蓄・避難経路の確認など)を整えておくことで、飼い主自身の安心感も増し、その落ち着きがペットにも伝わります。
👉 つまり、グッズは補助、飼い主の心構えと準備が本当の安心を生む。
それを忘れずに、台風の夜をペットと一緒に少しでも穏やかに過ごしていきましょう。