せいろを使った蒸し料理は、食材のうま味をぎゅっと引き出し、ヘルシーで見た目も美しい仕上がりにしてくれる素敵な調理法。そんなせいろですが、「気づいたらカビが生えていた…」という経験、ありませんか?
せいろは竹や木などの天然素材でできているため、湿気に弱く、カビが発生しやすいのが悩みどころ。この記事では、安全かつ簡単にせいろのカビを除去する方法と、普段からできるカビ予防のポイントを丁寧にご紹介します。
1. なぜせいろにカビが生えるの?
せいろは調理中に大量の蒸気を吸収するため、使用後はかなり湿った状態になります。以下のような状況が続くと、カビの温床になってしまうのです。
・使用後にすぐ蓋をしてしまう
・しっかり乾燥させずに収納
・湿気の多い場所で保管
・長期間使わない状態で放置
また、天然素材のせいろは表面がざらついており、水分が残りやすいのもカビ発生の一因です。
2. カビの種類とそのリスク
せいろに発生する主なカビは以下の3つがあります。
黒カビ(Cladosporiumなど):見た目が黒ずみ、素材に入り込むことも
白カビ(Penicilliumなど):表面にふわっと白いものが付着
緑カビ:一部の環境では発生することも
見た目が変でも「少しくらい大丈夫かな?」と思いがちですが、カビにはアレルギーや食中毒の原因となるものもあります。見つけたらすぐに対処しましょう。
3. 安全で簡単なカビの取り方【3ステップ】
ステップ1:まずは乾燥&ブラッシングで様子見
軽度のカビであれば、しっかりと乾燥させたあと、歯ブラシやたわしでこすり落とすだけで除去できる場合があります。
・風通しの良い場所で丸1日以上乾燥させる
・乾いた状態で、ブラシでやさしくカビをこする
・水洗いはこのあとで!

ポイント:力を入れすぎると木の繊維が毛羽立つので、優しくこすりましょう。
ステップ2:ナチュラルクリーニング(重曹・酢)
ブラッシングで落ちない場合は、重曹や酢を使ったお手入れを試しましょう。人体にも安心です。
■ 重曹での洗浄方法 ■
用意するもの:
重曹 大さじ2
ぬるま湯 500ml程度
柔らかいスポンジ or 布
やり方:
1.重曹をぬるま湯に溶かす
2.カビが気になる部分にかけて10分ほど置く
3.やさしくこすり洗い
4.すすいでしっかり乾燥
■ 酢スプレーで除菌&消臭 ■
やり方:
1.酢1:水1のスプレーを作成
2.カビの箇所にスプレーし、10〜15分放置
3.水ですすぎ、しっかり乾燥
注意:素材によっては色落ちすることもあるので、目立たない場所で試してから!
ステップ3:熱湯消毒でとどめ!
しつこいカビには、熱湯消毒が効果的です。ただし、扱いには注意しましょう。
やり方:
1.鍋にたっぷりのお湯を沸かす
2.せいろをサッとくぐらせる(10秒程度)
3.やけどに注意しながら取り出す
4.完全に乾くまで、直射日光を避けて陰干し
注意:
長時間浸けると木が傷み、変形の原因になります。
必ず完全に乾燥させてから収納しましょう。
4. カビを防ぐ!せいろのお手入れ&保管法
せいろは正しくお手入れすることで、驚くほど長持ちします。
使用後のお手入れ方法
・蒸し終わったら、そのまま冷めるまで放置(すぐに洗わない)
・ぬるま湯とタワシで優しく洗う(洗剤NG)
・水をよく切り、逆さにして乾燥させる
・天日干しは避け、風通しの良い場所で陰干し
保管方法
・乾燥剤・炭・新聞紙と一緒に保管すると湿気対策に◎
・密閉容器は避け、通気性のある棚や布袋に入れる
・長期保管前には、必ず熱湯消毒&乾燥を!
5. 素材別せいろのお手入れポイント
素材 | 特徴 | カビ対策ポイント |
---|---|---|
竹 | 軽くて扱いやすいが水に弱い | 特に乾燥をしっかり |
木(杉・檜など) | 香りがよく抗菌性あり | カビには比較的強いが、変色注意 |
ステンレス+木枠 | 耐久性あり | 木の部分は他と同様に手入れ必須 |
6. よくある質問Q&A
Q. カビが生えたせいろ、まだ使えるの?
▶ 軽度のカビであれば、除去と消毒で再利用可能です。黒ずみが深く染み込み、においが取れない場合は買い替えを検討しましょう。
Q. 食洗機で洗っても大丈夫?
▶ NGです。高温と水流で割れたり、変形する恐れがあります。
Q. 天日干ししてもいい?
▶ 日差しが強すぎると割れや反りの原因になるため、「陰干し」がベストです。
まとめ
せいろのカビはショックですが、正しい方法で対応すれば落とすことが可能です。そして、日々のお手入れを習慣にすれば、カビを防ぎ、せいろを長く大切に使うことができます。
料理道具は、料理をもっと楽しく、おいしくしてくれる相棒のような存在。ぜひこの記事を参考に、せいろのある暮らしを快適に続けてくださいね。